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小澤征爾指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ニューイヤー・コンサート 2002

ディスク


録音 2002年1月1日ウィーン、ムジークフェライン
輸入盤、Philips
SACDハイブリッド

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角の丸いプラケース。ブックレットには独、英、仏語のライナー。

小澤征爾のカラー写真も3点、見開きである。

小澤征爾が2002年〈ニューイヤー・コンサート〉を振ったライヴ

 本作は2002年のウィーン・フィルハーモニー〈ニューイヤー・コンサート〉を、小澤征爾が指揮したライヴ録音。
 シュトラウス・ファミリーの曲を演奏する〈ニューイヤー・コンサート〉は、元旦におこなう形式で始めたのが1941年。
 それ以来、ボスコフスキー、カラヤン、アバド、クライバーなど、小澤の前には。歴史に名を残す10人の指揮者が登場しました。そして2002年、日本人として初めて小澤征爾が登場。この録音は当時、ベストセラーになりました。そのSACDハイブリッド盤です。

ムジーク・フェラインザールを思わせるサラウンド

 このSACDのオーケストラの音は、各楽器がクリアで、解像度がある音というより、どちらかというとワンポイント・マイクで録ったかのような、オーケストラ全体が溶け合った音です。
 オーディオ的というより、現実に近い音といいますか。オーケストラは一つの楽器のようで、ワルツでは一体となってリズムを刻んだり、ポルカでは、一体となって突進していく感じがします。
 このSACDは、マルチチャンネルで聴くのが大好きです。サラウンドが、個人的にですが、どこか「長方形状のサラウンド」に感じます。そう、ムジーク・フェラインザールの客席で聴いているように感じてしまいます。

拍手の音は高解像度、ますます会場にいる雰囲気になれるマルチ

 曲が終わるごとにおきる拍手も気に入っています。
 この拍手は解像度バツグン。自分の近くと、真後ろの拍手は大きな手の拍手。前方のステージまで、遠近感をもって拍手がつらなる。
 その拍手も、曲ごとに表情が違っているんですね。
 たとえば左の方からバラパラと始まり、波打ちながら全体に広がるとか、または「悪魔の踊り」「チク・タク・ポルカ」などの息もつかせぬ演奏後には、ドッとわき上がるとか。
 さきほどの長方形サラウンドとあわせて、臨場感がバツグン。ますます会場で、小澤征爾とウィーン・フィルの演奏に耳をこらしているような気分です。

 もちろん、小澤征爾の指揮もすばらしい。ポルカでの緊張感、ワルツの優雅な運び。
 実は、音を聴いているだけでは満足できません。指揮ぶりまでどうしても見たくなります。ということでDVD(下参照)も見たくなるんですよね。そんなSACDです。

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ニューイヤー・コンサート2002のDVD
小澤 & ウィーン・フィル ニューイヤー・コンサート 2002 <DVD完全収録版>
2010.11.29