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クイケン/ラ・プティット・バンド 
ヴィヴァルディ:協奏曲集〈四季〉 、ソナタ『ラ・フォリア』、他

Hybrid Stereo/Multi-ch
輸入盤、Accent

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Tower Records

デジパック仕様

ヴィオロンチェロ・ダ・スパラを含む、ソリッドな〈四季〉

 最近の夏は暑いですね。「昔の夏とちがうなあ」と少年時代を思い出しても仕方ありません。21世紀の夏って辛いのです。
 さて今日はヴィヴァルディの〈四季〉のSACDを聴いてみました。オランダの古楽器奏者S.クイケンによる演奏です。

 この〈四季〉の特色は、「ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ」を使用していること。「ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ」とは、ヴァイオリンみたいに肩にかけて演奏する低音楽器です。
 〈四季〉は弦楽合奏で弾かれることが一般的ですが、この編成はシンプルです。ヴァイオリン4人(うち1人が「ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ」)と、ヴィオラ1人、ハープシコード1人という編成。人数が少ないので、どのパートも「ダブらせて弾いてない」ということです。

 「これには理由があり、“コンチェルト”と“コンチェルト・グロッソ”の違いによる、うんたらかんたら」

 と英文解説書には、クイケン自身のライナーが載っているのですが、まあ、よく分からないのでヘタなことは書かないようにします(笑)。
 でてくる音はおよそ、一般にイメージするヴィヴァルディの〈四季〉とはかなり違います。昔の夏と今の夏くらいちがいます。
 筆者はレコード店の試聴機で聴いて、「おっ!」と思い即買いしたのですが、あらためて家で聴いてみると、予想以上にソリッドでシャープな〈四季〉にビックリしました。有名なイ・ムジチの典雅なイメージはここにはありません。
 でも面白い。筆者はイ・ムジチのSACDの〈四季〉も持ってますので、2枚セットで聴いていきたいと思います。

 ソナタ ニ短調 RV.63〈ラ・フォリア〉という曲も入っていますが、これなど「ロックのギターバトルみたいだ」と書くと極端かもしれませんが、それくらい、音がガシッガシッと襲ってきます。興味のある方はどうぞ。あと「チェロ協奏曲ニ長調 RV.403」も収録、チェロパートは最初に書いた「ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ」で弾いています。

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Tower Records

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2008.9.20