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ユリア・フィッシャー ロシアン・ヴァイオリン協奏曲集

Julia Fisher
Russian Violin Concertos : Khachaturian / Prokofiev / Glazunov

録音2004年
輸入盤、Pentatone

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収録曲
ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調 op.19
グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 op.82

ユリア・フィッシャー(vn)
ヤコフ・クライツベルク指揮 ロシア・ナショナル管弦楽団

 

ユリア・フィッシャーがロシアのヴァイオリン協奏曲を弾く

 これは若手ヴァイオリニスト、ユリア・フィッシャーのSACD。ユリア・フィッシャーは1983年生まれ。ヒラリー・ハーンとおなじくらい人気がある女性ヴァイオリニストじゃないでしょうか。次々とPentatoneからリリースされています。

 このディスクは、ロシアの作曲家ハチャトリアン、プロコフィエフ、グラズノフのヴァイオリン協奏曲を収録したSACDです。
 グラズノフだけ、ちょっと19世紀にかぶりますが、いずれも 20世紀に活躍した作曲家。いやあ、19世紀から20世紀、ロシアはすごい作曲家が多い。で、いずれもスタイルが個性的なのですからスゴイですね。

ハチャトリアンのヴァイオリン協奏曲、捨てておけません

 このディスクのメインはもちろんハチャトリアンのヴァイオリン協奏曲。
 自分は、ハチャトリアンは「剣の舞」しか知らないシロウトでしたが、このヴァイオリン協奏曲、初めて聴いてすごく良いのでビックリしました。
 ハチャトリアンは「剣の舞」のイメージが強いものだから、失礼ながら、このヴァイオリン協奏曲も、ああいう「単純盛り上がり系」の曲と思っていたのですが、ちょっとちがいました。
 「リムスキー=コルサコフが、ヴァイオリン協奏曲を書いたらこうなるかも」と思うくらい、叙情的な旋律に溢れた曲です。20世紀のヴァイオリン協奏曲の名作として歴史に残るんじゃないでしょうか。
 ユリア・フィッシャーも英文ライナーノートで、「初めて聴いた時から、これをやりたかった」と書いております(大ざっぱな訳で失礼)。そういえば、このSACDはユリア・フィッシャーのデビューディスクではなかったでしょうか。彼女のこだわりが感じられますね。
 のこりのプロコフィエフ、グラズノフの曲ももちろん良いです。グラズノフはアカデミックな印象の作曲家ですが、個人的には「おっかけ」している作曲家です。あくまで個人的に、ですが。
 このSACD、曲目、演奏、録音とも、他で代用が見つからない「お気に入りディスク」と思います。よかったら聴いてみてください。

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2008.1.13