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S
ルービンシュタイン(ピアノ)スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮, アルフレッド・ウォーレンステイン指揮
ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

ディスク
Rubinstein
Chopin Concertos Nos.1 & 2


録音
第1番1961年ロンドン
第2番1958年ニューヨーク
BMG
SACDハイブリッド

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角の丸いプラケースにブックレット

国内盤ブックレットのライナー
ジョン・ニュートン「リビング・ステレオのSACDハイブリッド化にあたってのテクニカル・ノート」、
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ「ルービンシュタインの想い出」、
ポール・スキアーヴォ「作品について」、
「LPからSACDへ、時代を超えて生き続ける、不滅の「リビング・ステレオ」」

ルービンシュタインのショパン、ピアノ協奏曲

 〈リビング・ステレオ〉シリーズの1枚。アルトゥール・ルービンシュタインがショパンのピアノ協奏曲を弾いたSACDです。第1番が、スクロヴァチェフスキ指揮ロンドン新交響楽団、第2番がウォーレンステイン指揮 シンフォニー・オブ・ジ・エアです。

オーケストラは豪華な鳴り方、ピアノも豊穣な第1番

 やはり第1番が聴きものです。出版の都合で2番目に作曲されながら「第1番」となっているこの作品は、やはり素晴らしい。
 録音は1961年ロンドン。エンジニアは英デッカの名エンジニア、ケネス・ウィルキンソンを起用。ウィルキンソンのもっとも愛したウォルサムストウ・タウン・ホールで録音されました。
 SACDの音はとても心地よくて、ずっと聴いていたくなる音。ストリングスに多少の硬さはあるものの、伸びやかな音には驚かされます。アナログのザラザラ感とコクがある音です。当時から優秀録音と言われていたものですが、SACDで聴くと毎度のことながら、これが1961年の録音とは思えません。

 若きスクロヴァチェフスキの指揮するオーケストラは、前面に豪華に広がります。雄大でスペクタクルな鳴り方。
 ピアノはさらにその前に、キラキラと現れます。ルービンシュタインのピアノは、豊穣に輝いていて、現代の録音とくらべても文句なし。ショパンの若き時代の曲ながら、のちのラフマニノフを思わせるようなロマンチックな演奏です。そこにはルービンシュタインの人間味と貴族的な風合いがあります。
 第1番は2トラックテープでの録音ですので、マルチチャンネルでもフロント・スピーカー2本でのステレオ再生となります(SACD2chと同じということです)。

 第2番は3トラック・テープ録音

 つづく第2番は、第1番とは音の質が変わります。
 こちらのが年代が古くて1958年、ニューヨーク、カーネギー・ホールでの録音。こちらのエンジニアも有名なルイス・レイトン。
 こちらは、3トラック・テープでの録音ですので、マルチチャンネルはセンターとフロント・スピーカーを使った3本の再生で3トラック・テープ、オリジナルの音が聴けます。
 音場は、オーケストラ、ピアノとも第1番よりは、距離が出ます。ピアノもオーケストラと溶け込んだ位置で、こちらのほうが奥行きを感じさせる現代的な音場なのですが、やっぱり第1番の豪華な鳴り方のほうが輝いています。58年録音のせいか、音もちょっと枯れ気味かも。
 それでも空間はSACDならではの、やわらいかい鳴り方です。
 これもオリジナルLP2枚分が、収録されているSACDです。

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リビング・ステレオ ルービンシュタインのSACD
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2011.2.10