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SACDhybrid チック・コリア
ランデヴー・イン・ニューヨーク

CHICK COREA
RENDEZVOUS IN NEW YORK
Hybrid Stereo/Multi-ch
2001年12月N.Y.ブルーノートにてライヴ録音
ユニバーサル
SACDハイブリッド 2枚組

Amazon(輸入盤) 
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DISK1
ヴォーカルのボビー・マクファーリンとのデュオから始まり、懐かしい〈ナウ・ヒー・シングス・ナウ・ヒー・ソブス〉トリオの演奏。おなじみのゲイリー・バートンとの「クリスタル・サイレンス」など。

DISK2
ベースのジョン・パティトゥッチらとアコースティックな「枯葉」も、チック・コリアならではのエキサイティング。右にも書いたゴンザロ・ルバルカバ(P)との「アランフェス協奏曲」はこのディスクの白眉。ラストのマイケル・ブレッカー(いい音です)、スティーブ・ガッドらとの「カルテット#2」は最高の盛り上がり。

日本盤のボーナストラック
チャカ・カーンを加えた「ハイ・ワイアー」。4ビート・ジャズでスキャットするチャカがいい。最後にヴォーカルでシメるのもオツ。

ブックレット(英文)
ドン・ヘックマンの長いライナー。チック・コリアのコラム「還暦(KANREKI)」、チック・コリアによるライヴ開催までの説明と、共演者を紹介する文。共演者ごとの全体写真多数。

日本盤冊子
上記ブックレットの英文日本語訳。小川隆夫氏のライナー。

チック・コリアのキャリア40年を、バンドの再会で振り返るライヴ

 本作はチック・コリアの芸歴40年を記念して、ニューヨークのブルーノートで3週間にわたり行ったライヴから、ハイライトを選んで、SACDハイブリッド盤2枚に収めたアルバムです。
 なんでも9つのバンドとの再会演奏を繰り広げたそうです。ファンとしては、肝心のリターン・トゥ・フォー・エヴァーのバンドがないのは残念ですが、そんなことは些細な事に思われるほど、魅力溢れる内容です。

SACD 2chステレオ

 DSDレコーディングされた本作は、SACDの音の素晴らしさを、ストレートに堪能できます。
 2chステレオでは、繊細なシンバル音、バスドラの重低音、ベースの筋肉質な音、ピアノのダイナミズムまで、オーディオの醍醐味が味わえます。広く、深く、柔らかく、でもシャープな音は、CDとは一線を画すでしょう。

SACDマルチチャンネル

 マルチチャンネルでは、ブルーノートの会場をあらわすサラウンドになりますが、空間の広がりはほとんど感じず、2chステレオを聴いている感覚と、ほぼ同じです。
 でも音の立体感が、格段に向上しているのがわかります。
 たとえばDISK2のピアノ・デュオによる「アランフェス協奏曲〜スペイン」。“立体音の2chステレオ”といった感じでしょうか。
 2台のピアノが実音に近い存在感。残響音というよりも、深い倍音に包まれる感覚でした。

 もちろん演奏が終われば、店内の観客の拍手が前後左右からおこり、「ハッ」とさせられます。本当に無音&無色のサラウンド空間が、自分の周りにできあがっているのでした。
 ちなみに店内のグラスの音など、雑音もマルチチャンネルのほうが沢山入っているようで(それらは空間に浮かんでいるよう)、臨場感を憶えました。

 音質、演奏、2chステレオ、マルチチャンネル、どこからでも満足するSACDハイブリッド盤だと思います。演奏については左欄をご覧ください。

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ライブの全貌を収めたランデヴー・イン・ニューヨーク DVD
B00013EZRK ランデヴー・イン・ニューヨーク DVD-BOX(9枚組)
日本語訳あり。チック・コリアの芸歴40年、生誕60年記念のBOX。2001年に彼の誕生日を祝してNYブルーノートで3週間にわたり過去9つのバンドと再開セッションを行った模様を収録。彼の音楽キャリアの集大成ともいえるパフォーマンスを堪能。
2011.8.22