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シーネ・エイ
We've Just Begun

We've Just Begun / Sinne Eeg

SACDハイブリッド
2ch
Master Music

2020年4月18日発売

Amazon

シーネ・エイがビッグバンドをバックに歌う良質アルバム

香港のMaster Musicから、デンマーク生まれのジャズ・ヴォーカリスト、シーネ・エイ(Sinne Eeg)の新作がSACDハイブリッドで発売になった。SACD層は2ch。

本作はシーネ・エイがデンマークラジオ・ビックバンドをバックに歌うアルバムだが、1曲目の「We've Just Begun」から、いきなりのビッグバンド・サウンドに圧倒された。

SACDの音は濁りのなく伸びやかな音。低域から高域までナチュラルで厚みもある。間接音もちょうどいい深さで、2チャンネルながら音場は深みをともなって広がる。本当のところ、いい音のSACDにはオーディオ用語が浮かばないのだが、あえてこう書いてみた。やはり最新録音(2019年1月コペンハーゲン録音)のSACDは音が違う。

名エンジニア、アル・シュミットがミックス

それもそのはず、本作のミックスをしたのが名エンジニアのアル・シュミットだ。これまでグラミー賞は多数。ジョージ・ベンソン『ブリージン』(1976年)といった代表作も多い。SACDのファンなら『ザ・ルック・オブ・ラヴ』などダイアナ・クラールの諸作でその仕事を聴いているだろう。さらに本作ではプロデュース&レコーディングに、アル・シュミットとコンビを組んでいたアンドレ・フィッシャーの名前も入っている。

ビッグバンドの演奏はいろいろな要素で構成される。ヴォーカルのバックをとる部分、ソロをフィーチャーした部分、そしてサックス・セクションの和音を聴かせ、金管のアクセントを入れ、ドラムはブラシやリム・ショットでリズムに味付けをする。ベースの歌い回しも重要だ。

さすがにアル・シュミットだけあって、これらがいずれもベストなバランス、ベストな音質で聴ける。ビッグバンドのいい音のSACDを聴いたのはM.Sasaji & L.A,Allstars『アフロ・ブルー』以来じゃないかな、と思った。


ディスク・トレイの下にはシーネ・エイと・ビックバンドの写真も

シーネ・エイのストレートなヴォーカル、デンマークラジオ・ビックバンドの息のいい演奏

ビッグバンドの音ばかり書いたが、シーネ・エイのヴォーカルも好感が持てる。クセのない歌い回しで聴きやすい。ストレートである。それでいてジャズのエッセンスがあるところがうまい。

デンマークラジオ・ビックバンドにしても、ヨーロッパのビッグバンドだからと油断したら大変なことになる。まるでカウント・ベイシー楽団のように、ゴージャズで粋のいい演奏だ。

ビッグバンドの演奏が眩しいのは編曲が素晴らしいせいもあるだろう。クレジットには3名のアレンジャーの名前が載っているが、全11曲(ボーナス・トラックを含む)が、それぞれにアレンジが凝っており、ソロをとる楽器も変化を持たせている。ソロのためのゲストはトランペット、ギター、ピアノなど9名が参加している。

サンバ調の「Samba Em Comum」はバックコーラスが多幸感を感じるし、エイトビートの「To A New Day」はポップで、上品なブラスロックのよう。全曲を聴きとおすのが楽しいSACDだ。

SACDハイブリッドにはボーナストラックとして、2014年の『Face The Music』に収録されていた「Crowded Heart」が新しいアレンジで演奏されたものが収録されている。

収録曲
1. We've Just Begun
2. Like A Song
3. Those Ordinary Things
4. Talking To Myself
5. Hvorfor Er Lykken Sa Lundefuld
6. My Favorit Things
7. Samba Em Comum
8. Detour Ahead
9. Comes Love
10. To A New Day
11.Crowded Heart(ボーナストラック)

2020年4月28日

We've Just Begun / Sinne Eeg

SACDハイブリッド
2ch 
Master Music

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