日本のバンドとは思えない曲
女2人、男1人の3人組ユニット、バッファロー・ドーターの最新作である。
SACD/CDハイブリッド盤。SACD(ステレオ)でさっそく聴いてみました。
ヴォーカルは脱力気味だが、これが同じく脱力気味のポップな音にぴったりハマっている。
が、メインは演奏で、これはカッコいい。音はスカしていてそうで、実は相当凝っている!演奏ともども、今までにないセンスある音作りだ。
骨格はギターが引っ張るバンド・サウンドのようであるが、テクノ風でもあり、ハードで延々と続くギター・フレーズはキング・クリムゾン風でもあり。
しかしいいなあ、これ。なんで、こんな音楽ができるんだろう?
「歌謡曲のくせにカッコつけんじゃないよ」といいたくなる最近の日本のミュージック・シーンですが、バッファロー・ドーターはホンモノ。洋楽ファンも唸らせる希有なバンドでしょう。
ちなみに日本先行発売である。海外で発売されるのもわかる気がする。
スーパーオーディオCDのカンバンになるようないい音
SACDにこだわってリリースするだけあって、音は魅力的です。日本のロックで、こんなにオーディオ的快感があるディスクもめずらしい。
うちのスピーカーはB&Wのノーチラス804ですが、クラシックの優秀録音を聴いているよう。まるでベルリン・フィルの音みたいにききほれてしまった。
生楽器の音だろうが、シンセの音(懐かしいムーグ?)だろうが、音そのものの空気感がちがう。
楽器の音が、部屋に広がり、耳まで届く「音の伸び」は気持ちいい。「SACDの音って、CDとこんなに違うんだよ!」とサンプルになるようなディスクです。SACDに興味ある方に、ぜひ聴いてもらいたいですね。
またハイブリッド盤ですので、若いバッファロー・ドーターのファンの皆さんも、ぜひSACDプレーヤーで聴いてみてください。今までとちがう音でバッファロー・ドーターの音に浸れますよ。
2006.4.9
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