topaboutblogClajazzpopsJpopselect

バッファロー・ドーター ユーフォリカ


Euphorica


コロムビアミュージックエンタテイメント

Amazon

※ジャケットは折り紙が入っているだけのもの。上はグリーンだが、ジャケットは4種類のカラーがあるそうだ。

バッファロー・ドーター:
大野由美子(ギター、ボーカル、TR-606)
シュガー吉永(ベース、ボーカル、ミニムーグ、Opus3)
山本ムーグ(ボーカル、Turntables)

日本のバンドとは思えない曲

 女2人、男1人の3人組ユニット、バッファロー・ドーターの最新作である。
 SACD/CDハイブリッド盤。SACD(ステレオ)でさっそく聴いてみました。

 ヴォーカルは脱力気味だが、これが同じく脱力気味のポップな音にぴったりハマっている。
 が、メインは演奏で、これはカッコいい。音はスカしていてそうで、実は相当凝っている!演奏ともども、今までにないセンスある音作りだ。
 骨格はギターが引っ張るバンド・サウンドのようであるが、テクノ風でもあり、ハードで延々と続くギター・フレーズはキング・クリムゾン風でもあり。
 しかしいいなあ、これ。なんで、こんな音楽ができるんだろう?
 「歌謡曲のくせにカッコつけんじゃないよ」といいたくなる最近の日本のミュージック・シーンですが、バッファロー・ドーターはホンモノ。洋楽ファンも唸らせる希有なバンドでしょう。
 ちなみに日本先行発売である。海外で発売されるのもわかる気がする。

スーパーオーディオCDのカンバンになるようないい音

 SACDにこだわってリリースするだけあって、音は魅力的です。日本のロックで、こんなにオーディオ的快感があるディスクもめずらしい。
 うちのスピーカーはB&Wのノーチラス804ですが、クラシックの優秀録音を聴いているよう。まるでベルリン・フィルの音みたいにききほれてしまった。
 生楽器の音だろうが、シンセの音(懐かしいムーグ?)だろうが、音そのものの空気感がちがう。
 楽器の音が、部屋に広がり、耳まで届く「音の伸び」は気持ちいい。「SACDの音って、CDとこんなに違うんだよ!」とサンプルになるようなディスクです。SACDに興味ある方に、ぜひ聴いてもらいたいですね。
 またハイブリッド盤ですので、若いバッファロー・ドーターのファンの皆さんも、ぜひSACDプレーヤーで聴いてみてください。今までとちがう音でバッファロー・ドーターの音に浸れますよ。

2006.4.9