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ビートルズ No.5!(オデオン赤盤)

日本での5枚目のアルバム(1965年発売)。とってもオリジナル・アルバムではなくそれまで日本未発売だった曲を集めて一枚にしたもの。米キャピトルにも同じジャケットを使用したアルバムがあるが、日本盤とは曲がちがう。

〈未CD化〉の日本だけの編集盤

これは去年暮れ、新宿の中古レコード屋で買った。東芝音楽工業時代の国内盤。購入価格は3500円くらい。なんとアップルレーベルではなく、オデオンレーベル、それも赤盤である。これで3500円なら誰も文句ないだろう。
  ジャケットもキレイだし、中のインナー、紙袋もみんなついている。お買い得ではなかろうか。
 中古店ではこのアルバムのタグに〈未CD化!〉などと書いてあることがあるけれども、あくまで編集盤なので、そこまで言うことはないだろう、とは思うのです。ジャケットは好きですけどね。

ドイツ語ができるなんて、ビートルズすげえ!

このレコードも中学生のとき、友人から借りてよく聴いたものだが、なんといっても楽しみはドイツ語で歌う「抱きしめたい」と「シー・ラヴズ・ユー」だろう。このレコードのウリといってもいい。
 当時初期ビートルズのレコードが「なんちゃってステレオ」(と僕は呼ぶ)になっていても、この『ビートルズNo.5』はモノーラルのままだった(だから他より定価も安い1700円)。それでも存在感があった。
 ドイツ語の2曲があるおかげで、このレコードのアイデンティティは保たれていたわけだ。
 それにしても、「ビートルズってイギリス人なのに、ドイツ語で歌えるなんてすごい!」と思いませんでしたか? ハンブルグ巡業があったとはいえ、よく歌えるものだなあ、とレコードを聴くたびに感心していた。
 このアルバムにはビートルズがインテリに見える、そんな付加価値もあったのです。
 それでも「ジス・ボーイ」とか「のっぽのサリー」とか、いい曲も多い。一枚のアルバムとして聴くと、あの頃より、今の方が「いいアルバムだなあ」と感慨も深いです。買ってよかったNo.5、だね。