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THE BEATELES(UK mono、US stereo、UK発再mono)

かなり痛んでいるが、UKモノラル盤だぁー。うれしい。見てのとおり、レコード盤は上に取り出すのがオリジナル仕様。ここもチェックだ。

ビートルズの「ホワイトアルバム」UK盤は高い

ビートルズの「ホワイトアルバム」のUKオリジナル盤である。それもモノラル盤! あわせてUSオリジナル盤(こちらはステレオ)、再発のUKモノ盤もあわせてご紹介。
 68年に発売された「ホワイトアルバム」のUKオリジナル盤は、僕の中ではもっとも聴きたいレコード。が、世のビートルズファンも同じ考えて、ヤフオクでは5万円以上することもザラだ。他のビートルズUK盤が1万円以内でゲットできることを考えると、「ホワイトアルバム」は人気が高い。これではとても買えない。
 でも、とうとう「ホワイトアルバム」を聴く機会ができた! 『CDジャーナル』編集長のF親方が、「持ってますよ。聴いてみますか?」と言ってくれたのだ。「ついでに、USオリジナル盤も、再発モノ盤も持ってます。いっしょに貸しますよ」。って何枚持っているのですか? さすがビートルズファンの第一人者であります。脱帽。

一口にUK盤といっても、「ホワイトアルバム」にもモノラル盤とステレオ盤が存在する。
 当時ステレオミックスは、まだ「オマケ」程度だったので、当然、エンジニアが全力で作ったモノラル盤を聴きたい(値段もモノラル盤のが高い)。F親方から借りたUK盤はもちろんモノラルである。
 モノラル盤の特徴は、なんといっても、ステレオ盤との「ミックス違い」だろう。曲によって微妙にちがったり、かなりちがったり。「へルター・スケルター」やリンゴの歌う「ドント・パス・ミー・バイ」ではエンディングが違う。

モノラルならではの音、これぞロック。3面はハードロック

ビートルズの初期UKモノラル盤ほど見通しはよくないが、「ホワイトアルバム」のUKモノラル盤も、音が、国内ステレオ盤より太い。
 ガラード301、カートリッジはモノラル専用(横しか動かない)音のエジソンスピリッツで聴いていると、特にすごいのが3面だ。
 「バースデイ」「ヤー・ブルース」のヘヴィーなナンバーが、ほんとうに“ハードロック”になる。ビートルズ、ここまでやっていたのか。
 ステレオ効果が出るであろう「レボリューション9」でさえ、「モノラルのほうが良い」と言ったら信じてもらえるだろうか。自然音のコラージュで作られたこの曲も、モノラルのほうが、音自体に集中するし、なにより音の組み合わせのシュールさがより伝わる。

そのほか、USオリジナルステレオ盤、UK再発モノラル盤

上の写真は、左からUKオリジナルモノラル盤、USオリジナルステレオ盤、UK再発モノラル盤。どれも、現在手に入れるには高価なので、この眺めは壮観である。
 USオリジナルステレオ盤もそれなりに音が良かったと記しておこう。再発モノラル盤は、オリジナルモノラル盤が手に入りにくい事情を考えれば、ミックス違いを楽しむだけでも聴く価値はあるが、これでさえ、なかなか手に入らないのが現状である。
 追記 その後、F親方とロンドンへ行った時、中古店でホワイトアルバムのMONO盤を買いました。日本円にして4千円くらい。安かった。

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ザ・ビートルズ/Beatles in Mono [Analog]
2014年9月、ビートルズのモノラル・アルバムがアナログLPで発売になります。これはリマスターされたCDとはちがい、オリジナル・テープからの制作だそうです。ここに書いた60年代のモノラル盤と、まったく同じとまでは期待できませんが、今日オリジナルUK盤を手に入れるのは費用も大変ですので、興味のある方はどうぞ。
ビートルズ モノラルLP発売前のブログ記事