Donald Fagen
Morph the cat
5.1 Suround sound music
DVD-Audio+CDの2枚組
Amazon
普通のプラケースに2枚収納。
ブックレット
表紙に「5.1SORROUND SOUND MUSIC」の文字。中は、DVD-Audio関連のクレジットが入るだけで、CD盤と同じデザイン。各ページにイメージ写真と英語歌詞。
DVDオーディオ
サラウンド:96kHz/24bit
ステレオ:96kHz/24bit
ドルビーデジタル&DTS
映像特典、ボーナストラック等はなし
※96kHz/24bitのDVD音源を聴くには、ユニバーサルプレーヤーが必要です。
※ドルビーデジタル&DTSは、通常のDVDプレーヤー、ブルーレイプレーヤーで再生できます。DVDオーディオとくらべると音の肉付きで劣りますが、サラウンドの広がりは満喫できて、それなりの音です。
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『モーフ・ザ・キャット』のDVD-Audio
『モーフ・ザ・キャット』は、スティーリー・ダンのヴォーカル、ドナルド・フェイゲンのソロ3作目。2006年の作品です。
そのDVDオーディオ盤があったので、さっそく聴いてみました。同内容を収めたDVDオーディオ・ディスクとCDの2枚組です。
ソロ3作目は『ナイト・フライ』に匹敵するカッコよさ
このアルバムについてドナルド・フェイゲンは、「若者の視点で描いた『ナイトフライ』、中年期にフォーカスをおいた『Kamakiriad』、そして『モーフ・ザ・キャット』で3部作は完結するのさ」(国内盤CDライナーより)と言っています。また母の死から、自分の残り少ない人生を思い「終焉ついて語ったアルバム」とも。
とはいえ音楽は、これまでのソロと同様、都会的でジャジー、ショートストーリー風の詩は、オシャレです。
個人的には、本作は、傑作『ナイトフライ』に匹敵するクオリティのアルバムだと思います。『Kmakiriad』も確かに良かったのですが、コンセプトにやや寄りかかりすぎの気がしました。『モーフ・ザ・キャット』では再び、ストレートで“五感にビンビンくるカッコよさ”に仕上っています。
実のあるシルキーサウンドが、リスニング・ルームに浮かぶサラウンド
本作はもともとCDでもかなりいい音です。クリアな音、分厚い低音。「これ以上、何を望むのか」と思いますが、DVDオーディオの音は、やはり質がちがいます。
DVDオーディオではステレオ、サラウンドとも96kHz/24bit。CDとくらべると、ヴォーカルで肉付きのよさを感じます。
サラウンドは360度囲まれる配置。ヴォーカルはドラム以外重なる音がなくなるので、2chより大きな音像になります。
そのサラウンドは「各音がこちらに向かって出てくる」というより、「各音が部屋にただよう」感じです。とくに減衰系の音と、薄く重ねられた音(バックヴォーカルなど)が繊細。シルキーサウンドが、いくつもシーツのようにリスニング・ルームに浮かびます。
ここに、スティーリー・ダンゆずりのリズムが刻まれるわけですから、極上のサラウンドです。
2011.3.11
Amazon
ドナルド・フェイゲンのSACDハイブリッド
ドナルド・フェイゲン/スティーリー・ダンのDVDオーディオ
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