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レイ・チャールズ GENIUS LOVES COMPANY

RAY CHARLES
GENIUS LOVES COMPANY

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参加した豪華ミュージシャン

  1. Nora Jones
  2. James Taylor
  3. Diana Krall
  4. Elton John
  5. Natalie Cole
  6. Bonnie Raitt
  7. Willie Nelson
  8. Michael McDonald
  9. B.B.King
  10. Gladys Knight
  11. Johnny Mathis
  12. Van Morrison

どれもいいが、ダイアナ・クラール、B.B.キングとのデュエットが好きかな。

レイ・チャールズが豪華メンバーとデュエットする

 レイ・チャールズが、ジャズ、ソウル、カントリー、ポップスの大御所達、そして若手達と歌うデュエット集です。
 お相手はレイ・チャールズ自身が選び、曲も相手と相談して自ら選んだそうです。本作はグラミー賞受賞、そしてレイ・チャールズの遺作となりました。

 プレイボタンを押す。
 いきなり飛び出すノラ・ジョーンズの歌声にゾクっときました(ノラ・ジョーンズはやはりイカス)。つづけてレイ・チャールズが歌い出す。
 こうして次々とデュエットが繰り広げられていきます。
 ノラ・ジョーンズとのデュエットで「つかみはオッケー」というこのアルバムですが、具体的なメンバーは左欄で見てもらうとして、他の曲もみんな引き込まれました。
 企画物特有の薄っぺらさ、お仕事的態度はここにはない。
 参加ミュージシャンのレイ・チャールズに対する尊敬の念みたいなものが音楽、ボーカルに宿っているのでしょう。
 正直わたしは、レイ・チャールズのファンではありませんでしたが、こういうのはいいなあ、と思った次第です。

マルチ・チャンネルでは教室で二人が歌っているよう

 音はポップスのSACDでは「かなりいい」と感じました。
 SACD2チャンネルでは、音の伸びが豪快に感じられます。音がシャワーのように、おしげもなく前方に跳び出してきます。SACDならではの空気感や広がりを満喫できると思いますね。
 マルチチャンネルでは、音は部屋一杯に広がるが、楽器の配置がステレオとはことなる。
 SACDステレオでは、デュエットの二人はともにセンターに位置するが(厳密にはレイが口半分くらい左にずれる)、マルチチャンネルでは、中央左にレイ、中央右にゲスト、と明確に別れて並ぶ。
 そして、前方にボーカルとリズム隊をのこして、その他の楽器は左右と後ろにまわされている。歌う二人を三方から囲み、ひきたてる、またはやさしく見守るような楽器配置だ。
 つまり、学校の教室を思い出していただきたい。レイとデュエット相手が教壇のところで並んで歌い、みんなは教室の左右、後ろで楽器を奏で、大合唱する、ということである。
 たとえばグラディス・ナイトとの「Heaven Help Us All 」。ゴスペルの大コーラスがリスナーの後ろから出てくる。教室の後ろから二人に向けて歌われるようである。
 こう書くと、「そんなのに惑わされるんじゃないよ、ディズニー・ランドじゃあるまいし」と、“安っぽい音の遊園地”みたいに誤解されそうなのであらためて書くが、音自体(特にボーカル)もすごく良く、あくまで音楽として自然に聴けるようになっている。マルチでは音がかぶらないだけ、ボーカルが凛と引き立つ。デュエットという企画を引き立てるマルチとして、なかなかよろしいです。

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2005.12.20