ジャンル SACD
ポップス・スーパーオーディオCD(SACD) おすすめソフトレビュー

サンタナ 天の守護神


SANTANA
ABRAXAS


国内盤、ソニーミュージック
普通のプラケース

サンタナのセカンド。スタジオアルバムの傑作なのだが。

 サンタナのセカンドアルバム『天の守護神』もSACD化されております。 『天の守護神』は『キャラバンサライ』と並んでサンタナの代表作です。筆者もアナログレコードで聴いてきましたが、正直「『キャラバンサライ』よりは落ちるかな」と思っていたものです。
 問題は音。オーディオ的な意味の音ではなく、バンドの音です。
 サンタナの最高の演奏と音は、個人的にはライウ盤『ロータスの伝説』だと思っています。
 『天の守護神』の代表曲は、ほとんど『ロータスの伝説』でも演奏されていますが、『ロータスの伝説』の演奏を一度聴いたら、『天の守護神』の音、演奏は、迫力とスケールに不満をいだいてしまう(まあ、スタジオアルバムだから、しょうがないですけどね)。
 そんなわけで、アナログで聴いていた時は、『天の守護神』は、サンタナの代表作にもかかわらず、もうひとつ満足できませんでした。
 しかし、その印象もこのSACDで変わりました。

SACDで迫力。まぎれもなく代表作になった。

 SACDで聴くと、音が太く厚い。
 今まで聴いてきたアナログ・レコードはいったいなんであったのか。これなら『ロータスの伝説』の白熱の演奏と、ぜんぜん引けをとりません。
 同時に、音に迫力がでてくると、『ロータスの伝説』の長時間演奏にくらべて、スタジオアルバムだからコンパクトに演奏されることも、気にならなくなってきた。
 こうなると「ブラック・マジック・ウーマン」「僕のリズムを聞いとくれ」「ネシャプールの出来事」など、名曲が多いアルバムだけに、プレイボタンを押すのが、がぜん楽しくなりました。これこそ「音が蘇った感じ」です。うれしいです。
 なおボーナストラックとして、1970年、ロイヤルアルバート・ホールでのライヴ3曲も収録。ハイブリッドではなく、SACD専用ディスク。

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『キャラバンサライ』SACD レビューはこちら

SACDではありませんが、すばらしいアルバムです。

ロータスの伝説(紙ジャケット仕様) (22面体ジャケット仕様)
リマスターされ、当時製作者も不満だったというアナログの音から、良い音に生まれ変わりました。紙ジャケットで22面ジャケットも再現。サンタナの迫力の演奏が聞ける必聴アイテム。3枚組。限定盤。

2008.9.1

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