KING CRIMSON
LIZARD
国内盤、輸入盤
DVDオーディオ+CD
Amazon(輸入盤)
Amazon(国内盤 紙ジャケット)
紙ケースに2枚折デジパック。
DVD(オーディオ)
・MLPロスレス5.1サラウンド48kHZ/24bit
・MLPロスレス2.0ステレオ 96kHz/24bit
・DTS5.1デジタルサラウンド 48kHz/24bit
・LPCM 2.0ステレオ 48kHz/24bit
ロスレス・サラウンド、ロスレス・ステレオを再生するにはユニバーサルプレーヤーが必要です。普通のDVDプレーヤーではDTSサラウンドとLPCMの再生が可能。
ボーナストラック
ロスレス・ステレオとLPCMステレオには2009年版ニューミックスのほかにオリジナルアルバム・ミックスも収録。
ブックレット
ロバート・フリップの簡単なライナーを見開きで掲載。あとSId Smithのライナー。英語の歌詞も掲載。
ビデオトラック
なし。
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キング・クリムゾンの人気盤、ニューミックスをDVDオーディオで
キング・クリムゾンの『リザード』もロバート・フリップ監修のもと2009年版ミックスが作られ、DVDオーディオ+CDでリリースされました。
『リザード』はキング・クリムゾンのサードアルバム。この時期のクリムゾンは『クリムゾン・キングの宮殿』が有名ですが、ファンの間では『リザード』のほうが人気だと思います。
僕も『リザード』は大好き。さっそくロスレス・5.1chサラウンドで聴いてみました。
厳しいまでに音楽性にフォーカスをあてたサラウンド
1曲目「サーカス」から、見事なサラウンド空間に驚かされます。雄大に広がるサラウンドではなく、リズナーの周りにビシッと張り付いたようなサラウンド。
360度、フルに利用して楽器を配置していますが、作為的なところが全然ありません。「サラウンド」という言葉さえ必要ない気がしますね。
音楽と“一心同体”になっている感が強い。ポップスでありがちな(プログレならなおさら)エンタテイメントで化粧するサラウンドとちがって、厳しいまで音楽性にフォーカス(焦点)をあてたサラウンドに思います。
実際、ただただ音楽を聴いてしまうわけですが、ラスト「リザード」のエンディングに現れるサーカス風のエピローグは、街を徘徊するようにゆっくりとリスナーの周りを一周して消えていきます。
しかし、これも「サラウンドだぁ、うれしい」と聴くのではなく、自然に(2chステレオのように)聴き入れています。
“容赦ない高音質”のロスレス・サラウンドとロスレス・ステレオ
ロスレス・5.1chサラウンド、ロスレス・ステレオとも、音質はすさまじいです。サラウンドで空間に気をとられなかったのは、あまりにも音質が圧倒的だったせいもありますね。
『リザード』は、残響のある音もありますが、サックスなど乾いたデッドな音も多い。
これらがスピーカーから生々しく飛び出してきます。容赦ない音は重いというか、かたまりになっている感じですね。
かと思えばアコースティックギターの倍音バリバリの美しさも堪能でき、ハッとさせられることが多いです。
2chのロスレス・ステレオではより高音質に耳を傾けることができますが、ドラムスとか凄いので圧倒されます。これを聴くと先に書いたことと真逆になりますが「サラウンドじゃなくて十分、満腹」と思ってしまいました。これも正直な感想です。
昔の録音がどうして、こんなにすさまじくなるのか分かりませんが、ロスレス・5.1chサラウンド、ロスレス・ステレオとも、半端ではない音。『リザード』の音楽のせいもあるでしょうが、“行儀のいい高音質”というより“容赦ない高音質”という感じです。高音質に慣れているオーディオマニアもビックリすると思います。
以上はロスレス・5.1ch、ロスレス・ステレオでの再生の感想。普通のDVDやブルーレイプレーヤーではDTSサラウンドなど再生できます。いずれにしてもキング・クリムゾンのDVDオーディオをまず1枚とお考えならこの『リザード』がおススメです。
Amazon(輸入盤)Amazon(国内盤 紙ジャケット)
キング・クリムゾンのDVDオーディオ
2010.1.17
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