AT FILLMORE EAST
THE ALLMAN BROTHERS BAND
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2枚組です。1971年、ニューヨーク、フィルモア・イーストでのライヴ。
このあとデュアン・オールマンはオートバイ事故で亡くなってしまう。さらにベーシストのベリー・オークリーも亡くなる。貴重なライヴであります。
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サザンロックの名盤。ライヴ満喫の演奏がSACDハイブリッドに。
オールマン・ブラザーズ・バンドの『アット・フィルモア・イースト』のSACDである。ロックファンなら誰もが知っている(と思われる)、70年代の名盤だ。自分もジャケットだけは知っていた。
こちとら軽めのロックファンなのだが、名盤を聴きのがしては恥ずかしい。なので中古レコードを見つけるたびに、ずーと買おうかと悩んでいたのだが、いつも買わずじまいだった(安いんだけどね〉。
サザンロック。ブルース。これらの言葉で評論家に語られる『アット・フィルモア・イースト』は、どうも敷居が高くて、
「軽めのお前らにブルーズが、デュアンのスライドギターがわかるかよ。エルトン・ジョンでも聴いてな」
と言われているようだったのだ。それにこのシブいジャケット。
それでもデュアン・オールマン亡きあとの『ブラザーズ・アンド・シスターズ』はLPでもっていて軽快な演奏が好きだった。
今回SACDになったのでとうとう買いました。デュアン・オールマンのいるオールマン・ブラザーズ・バンド。初見参です。
天馬空を飛ぶようなデュアン・オールマンのギター
聴いてみてイッパツで気に入った。難しいことはなし。
バンドの演奏は確かにブルースなのだが、イメージからくる土臭さもない。むしろ洗練されたサウンドだ。時にジャズのようであり、サンタナのようでさえある。
なによりスゴイのは噂どおりデュアン・オールマンのギターで、この人は“スカイドッグ”と呼ばれていたとおり、宙を舞うようなギターソロを聴かせてくれる。日本の言葉なら「天馬空を飛ぶ」である。
聴いていて気持ちいいねえ! この人のギターはバンドからも解き放たれている。ヒモの切れた風船のように自由に空を飛び回るのだ。クラプトンやジミー・ペイジのギターとは全然違うギターだ。
デュアン・オールマンばかり書いたが、もう一人のギター、ディッキー・ベッツも素晴らしい。ダブルドラムもバッキングを繊細なものに仕立ててくれる。生で聴いたらすごかっただろうなあ。
マルチチャンネルではライヴ感が出るように空間が処理されている。観客の拍手、歓声は後ろ側から全体を包み込むように。
マルチで聴くことが多いが、2チャンネルでもよく聴いている。2チャンネルはガッツのある音で、ガツンとくるアナログサウンド。お好みですね。
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2004.5.24
オールマン・ブラザーズ・バンドのSACD
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