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グラハム・ナッシュ
ソングス・フォー・ビギナーズ


GRAHAM NASH
SONGS FOR BEGINNERS

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HybridStereo/Multi-ch
輸入盤、Atlantic
2008年、2枚組

DVD-Audio
・Advanced Resolution Stereo (48kHz/24bit , New Stereo Mix)
・Advanced Resolution 5.1ch Surround (48kHz/24bit)
・Dollby Digital
・DTS

※Advanced ResolutionはDVD-Audio対応プレーヤーで再生可能。DollbyとDTSは普通のブルーレイ、DVDプレーヤーで再生可能

CD
New Stereo Mix

ボーナストラック
なし

DVD-Audio 特典
・グラハム・ナッシュのインタビューは、ほとんど自分の写真について語る。これも面白い。日本語字幕はなし。
・フォト・ギャラリー
・歌詞

ブックレット
David Frickeのライナー。
収録曲の英語歌詞。
演奏メンバークレジット。
当時のスタジオでのグラハム・ナッシュの白黒写真が少々。

グラハム・ナッシュの1stソロ・アルバムのDVDオーディオ

 『ソングス・フォー・ビギナーズ』は、クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング(CSN&Y)のメンバーで有名な、グラハム・ナッシュのファースト・ソロ・アルバムです。1971年の作品。

 このパッケージは、DVD-AudioとCDの2枚組です。
 DVD-Audioには、48kHz/24bitのハイレゾ音源「Advanced Resolution」を収録。2chステレオと5.1chサラウンドがあります。
 リシシュー盤の制作はグラハム・ナッシュ自身。CD、DVD-Audioとも2chステレオは「New Stereo Mix」を収録。ステレオ、サラウンドともマスタリングは、SACD界ではおなじみのダグ・サックス。


3つ折のデジパック。左にCD、右にDVD-Audioを収納。
中央写真後ろにブックレットが挿入されている。

グラハム・ナッシュの、力強い名曲が聴けるアルバム

 グラハム・ナッシュは、CSN&Yのアルバムで「内省的」「繊細」「家庭的」な曲を歌う人という印象でしたが、このソロ・アルバムでは印象がちがいました。
 繊細で、すばらしいメロディは予想どおりでしたが、CSN&Yのときより、もっとオープンな感じです。聴く者に訴える放射性があります。

 とくにサウンドが力強いです。
 ドラムの強い刻み、ソフルフルなバッキング・ボーカル(リタ・クーリッジ)、サックスの使用などは意外な所でした。
 もちろん「Sinple Man」「Sleep Song」など繊細に聴かせる曲もあります。
 収録時間は30分少々。名曲ぞろいでシンプルな本作は、ニール・ヤングの『アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ』のグラハム・ナッシュ版と言ってもいいと思います。

71年の作品とは思えない、力強いDVD-Audioの音

 DVD-Audioの音は力強く、厚みがあります。
 Advanced Resolution Stereo。アルバム・ジャケットから感じる「古そうな音」は、DVD-Audioでは、まったく当てはまりません。
 これが1971年のサウンドとは思えないほどです。特にドラムは80年代の音ではないかと思うくらい迫力があります。


ジャケット写真はグラハム・ナッシュ自身の撮影。窓に映った本人と思われる。グラハム・ナッシュは写真もプロ並みで、ディヴィッド・クロスビー、ニール・ヤング、ジョニ・ミッチェルらの写真はどれもジャケットに使用できるほどの素晴らしさだし、風景、静物は、ヒプノシスなみの雰囲気をかもしだす。DVD-Audioの写真ギャラリーで観ることができる。

素晴らしい広がり、音も強さがきわだつサラウンド

 Advanced Resolution Surroundでは、広がりのあるサラウンドになります。こういう音楽で、サラウンド感がでるのは、正直ビックリです。
 ヴィブラートをきかせたソウルフルなバック・ボーカルが、サラウンド感を演出してキモチいい。ドラムもサラウンドのほうが、よりむき出しになり、パワーがアップした気がします。

 ラストの名曲「シカゴ」。
 CSN&Yのライヴ盤『4ウェイ・ストリート』では、ピアノだけで熱唱していましたが、本作の、ハンマーのようなドラムに、広がるバック・ボーカルで聴く「シカゴ」は最高です。「We can chage the world〜」のリフが心地良い。

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DVD-Audioレビュー一覧

2010.10.15