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エッシェンバッハ指揮フィラデルフィア管弦楽団
サン=サーンス:交響曲第3番『オルガン付き』他

1.バーバー:祝祭トッカータ
2.プーランク:オルガン協奏曲ト短調
3
.サン=サーンス:交響曲第3番ハ短調 op.78『オルガン付き』

録音:2006年5月、フィラデルフィア、ヴェリゾン・ホール(ライヴ))

輸入盤

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1枚ものプラケースですが、箱状の紙カバーつき。

オルガン+オーケストラが、ホールに雄大に鳴り響く

 エッシェンバッハとフィラデルフィア管のSACDもコンスタントにリリースされていますが、このディスクは、フィラデルフィア、ヴェリゾン・ホールに据え付けられた巨大オルガンをフューチャーした曲目を収録しています。

 目当てがオルガンの音でしたら、最初に収録されているバーバーの「祝祭トッカータ」でビックリします。
 オルガンは、低音が「ぐうわああ!」と鳴り響き、弱音は「ピロロロオ」と奏でます。これがなかなか良い曲で、最初の曲から、熱狂的な拍手がわきおこります。
 プーランクもそれなりに堪能した。これも初めて聴いた曲。このSACD、サン=サーンスが目当てだったけど、これらの曲も穴埋めとはぜんぜんちがう、良い曲だと思った。

 いよいよサン=サーンス。『オルガン付き』のタイトルとはうらはらに、最初は意外とオルガンは出てこない(だから前記2曲を入れて、オルガン期待値を満足させてくれたのだろうか)。
 しかし第4楽章でオルガンが鳴り響くと、これがすごい。オーケストラを全部飲み込んでしまうくらいの、広がりと音量がリスニングルームに鳴り響く。実演もこうなら「ほんとうに相当でかいオルガンだ」と思うほど。
 かくしてオルガンが、ときにオーケストラを豪快に飲み込み、ときにオーケストラをそっと弱音で支え、交響曲が終了する。最後に歓声と拍手がホールを埋める。

 以上をサラウンドで聴きましたが、ホールトーンに溶け込んで聴くオルガンの音、オーケストラの音は、ステレオに比べると、ほんと余裕で鳴り響き、ムリがなくていいです。極楽でしょう。
 オルガンばかり書きましたが、フィラデルフィア管弦楽団は、オーマンディーが指揮をしていた頃とくらべると、ぐっと落ち着いて、コクと厚みのある音になっていると思いました。
 もちろん前者が70年代にアナログレコードで、後者はSACDサラウンド。オーディオ的に聴いている環境がちがうからかもしれないけど、でもイメージは昔とちがうなあ。

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HMV

2005.5.15