Robert Schumann
Symphonien 1-4
Sir Simon Rattle / Berliner Philharmoniker
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録音 2013年2月、11月
ベルリン、フィルハーモニー
Berliner Philharmoniker Recordings
コンテンツ一覧
Blu-ray
交響曲 第1~4番
PURE AUDIO
2.0 PCM Stereo(96kHz/24bit)
5.0 DTS-HD MA (96kHz/24bit)
VIDEO
Full HD 1080/60i 16:9
音声 :
2.0 PCM Stereo
5.0 DTS-HD Master Audio
ボーナス・ビデオ
CD(2枚)
交響曲 第1番 「春」
交響曲 第4番
交響曲 第2番
交響曲 第3番 「ライン」
ダウンロード・コード
交響曲第1~4番のオリジナル・ハイレゾ音源(192kHz/24bit)
デジタル・コンサートホール
ベルリン・フィルの映像配信サービス「デジタル・コンサートホール」を7日間無料視聴できるチケット・コード。
パッケージ
ブックレットは豪華でオシャレなレイアウトながらも、ライナーのみで味気ない。つぼの写真ばかりで、なぜか演奏者の写真が1枚もない。
ディスクが入っている、磁石でくっつくフタは気持ちいい。
布張りで美しい装幀。手に持つとズッシリとして高級感がある。
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ベルリン・フィルが自主レーベル開始。第1弾はシューマン
今年2014年にスタートしたベルリン・フィルの自主レーベル「ベルリン・フィル・レコーディングス」の第1弾です。サー・サイモン・ラトルが指揮をしたシューマンの交響曲全集。
名刺がわりの第1弾とあって力作、CDが2枚とブルーレイ、そしてハイレゾのダウンロード・カードのセットです。演奏も2013年2月、11月と最新のものです。
パッケージを開き、左のマグネット式のふたを開けると、ディスクが3枚収納されているオシャレなデザイン。右のブックレットはライナーのみ。せっかくベルリン・フィルなので写真をたくさん入れてほしかった。次回に期待したい。
ブルーレイで「PURE AUDIO」を聴く
ブルーレイには、シューマンの4つの交響曲を、ハイヴィジョン映像で収録する「Video」とともに、映像なしの「PURE AUDIO」つまりBlu-ray Audioとしても収録しています。
「PURE AUDIO」は、2chが「PCM 24bit/96kHz」、5.0サラウンドは「DTS-HD MA 24bit/96kHz」。
ブルーレイのメニュー画面。「PURE AUDIO」では2ch(黄ボタン)とサラウンド(赤ボタン)が選べる。写真には写っていないが、左側に曲タイトルが並んでいる。
ベルリン・フィルに目を見開かされるサラウンド
さっそくサラウンドで聴いてみました。音量は大きめです。
目の前に、距離が近め、大きな音像のベルリン・フィルが現れます。音質は精緻、そしてマロヤカ。
「VIDEO」での映像の音質も同じ「DTS-HD MS」で良かったですが、「PURE AUDIO」では音の重心がより重く、密度も濃くなった気がします。
まるでザラザラとした微粒子の音をつめた砂袋のようです。
目の前のベルリン・フィルの「音の織」が素晴らしいサラウンド
特筆すべきはサラウンドの空間です。
ホール・トーンの感覚は薄く、それよりも自分の身体がベルリン・フィルのまん前に投げ出された感じになります。
ここでシューマンの交響曲が生きてきます。
シューマンの音楽の“やわらかさ”が、目の前でくりひろげられる、ベルリン・フィルの「音の織」で聴くことができます。
というか、映像はないのに、ベルリン・フィルの音に目を開かれてしまいます。
ベートーヴェンやブラームスのように腰の据わった交響曲だと、余白がないため、こういった高音質の効果を満喫できないかもしれません。
ディスクを出したところ。CDが2枚にブルーレイが1枚。ディスクは重ねて収納されているが、下紙(写真ではCD下黒色)を挟んでデータ面のキズを防ぐ心配り。ブルーレイの下紙にハイレゾ・ダウンロード、デジタル・コンサートホールのパスワードが印刷されている。
2chではスピーカーの音に舌鼓を打つオーディオ
ここで、演奏中に黄色ボタンを押して、ためしに2ch PCMに変更すると、空間は自分の部屋、オーディオになります。
2chでは愛用のスピーカーの鳴り具合や、部屋のチューニングに舌鼓を打つのがいいでしょう。このパッケージを買うと、ハイレゾ音源もダウンロードできるわけですから。
見逃さないロマンチックなフレーズと新たな発見、シューマンの交響曲を見通しよく聴ける演奏
まあサラウンドか2chかはともかく、ラトルの指揮がとても良いのも印象的でした。
今までのいろいろな演奏で、シューマンの交響曲を聴いてきたわけですが、このベルリン・フィルの演奏がいちばん自然でありながら、濃厚にせまってくるものを感じました(やはりサラウンドだからかもしれませんが)。
ラトルの指揮は、シューマン独特の“ロマンティックなフレーズ”はお約束どおり見逃さないし、今まで(僕が)未開拓だった部分も、実に見通しよく聴くことができたのです。
そんなところが、とても居心地の良い時間になったのでした。
▶シューマン : 交響曲全集 (2CD+1Blu-ray Video & Audio) [輸入盤・日本語解説付]
2014.8.27
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