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パーヴォ・ヤルヴィ指揮ロシア・ナショナル管弦楽団
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」

B00TP96THA
Shostakovich:
Symphony No 7

Paavo Jarvi
Russian National Orchestra

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Tower Records


輸入盤、PENTATONE
録音2014年モスクワ音楽院大ホール

72分59秒

プラケースにブックレット。ブックレットはヤルヴィとオーケストラのカラー写真と解説。外箱。

ショスタコーヴィッチ交響曲全集にパーヴォ・ヤルヴィが登場

 PENTATONEは、ロシア・ナショナル管弦楽団でのショスタコーヴィッチの交響曲全曲録音を、複数の指揮者でおこなっています。最新の第7番「レニングラード」はパーヴォ・ヤルヴィが登場です。

 さっそくマルチチャンネルで聴いてみました。サブ・ウーファーなしの5チャンネルです。
 サラウンドは残響をあまり感じさせない、どちらかというと、乾いたオーケストラ音です。
 以前は「コンサートの臨場感」を伝えるため、残響感のあるサラウンドが多かったと思いますが、最近はこういう、ホール・トーンを強調しないサラウンドに変わったのでしょうか。

 それでも前方のオーケストラの広がりは、2chとは比べるまでもなく、立体感、奥行き感があります。
 2chではまだ、音がスピーカーと繋がっている感じが残りますが、サラウンドでは音が解き放たれ、スピーカーの存在が消えます。

 木管のソロなどは、いい感じで空間に浮かび上がります。昨今は2chのハイレゾがブームですが、クラシック観賞に限ってはSACDマルチチャンネルがやはり一番だと思いました。

第5番と並び、「ショスタコ度」の高い交響曲

 その交響曲第7番、ヤルヴィの演奏は堅実でオーソドックスなものに思います。でもショスタコーヴィッチの交響曲は、曲自体に強烈な個性があるので、指揮者を選ばないところもあります。このSACDでもショスタコの音楽は十分に堪能できました。

 交響曲第7番は第5番と同じくらい人気のある交響曲です。特に第1楽章は交響曲第5番のような雰囲気があらわれますので、「ショスタコ度」は高いです。

 加えて第1楽章には、弱音からフォルテッシモまで、ダイナミック・レンジが炸裂する「戦争の主題」があるので、オーディオ的にはここが聴き所でしょう。

 その他の楽章にもそれぞれ、盛り上がるところがあります。
 全体では交響曲第5番ほどのメリハリはないですが、丹念におっかけていくと面白い交響曲だと思います。このSACDでは約73分。

B00TP96THA
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Tower Records

2015.8.6