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榊原利修(コントラバス)
モティヴィ / コントラバスのためのソロ・デュオ曲集

ディスク
MOTIVY
SOLO & DUO WORKS FOR CONTRABASS

TOSHINOBU SAKAKIBARA

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録音2012年9月、名古屋市熱田文化小劇場ホール
国内盤、étendue

角の丸いプラケース。
ブックレットにはライナー
「コントラバスの歴史と楽曲/相川宏達」
「ダンス・オブ・アコルダンス・アンド・ディスコルダンス/萩京子」
「コントラダンスとは?/榊原利修」
コントラバスの写真。「当アルバムの制作について/相川宏達」録音機材の写真。

収録曲
・クヌート・ギュトラー:グリーンスリーブスによる変奏曲
・ドビュッシー:シランクス
・萩京子 : ダンス・オブ・アコルダンス・アンド・ディスコルダンス
・エミール・タバコフ:モティヴィ
・ジャン・バリエール:チェロとコントラバスのためのソナタ
+本橋裕(チェロ)
・ベルンハルト・ロンベルク:コントラバス二重奏のためのソナタ
+高柳安佐子(コントラバス)

無伴奏コントラバス、二重奏曲をカスタムメイドのレコーダーで収録

 本作はコントラバスのための無伴奏独奏曲、二重奏曲を収録したアルバムです。コントラバスは、セントラル愛知交響楽団のコントラバス奏者榊原利修。
 本作の録音は、カスタムメイドのDSD方式マルチトラック・レコーダーでおこなわれたそうです。

 コントラバスの独奏で演奏されるのは、ギュトラー作「グリーンスリーブスによる変奏曲」、ドビュッシー作「シランクス」。
 さらに萩京子作「ダンス・オブ・アコルダンス・アンド・ディスコルダンス」、タバコフ作「モティヴィ」。いずれも聴きやすい曲で退屈しませんでした。

独奏音にフォーカスする、緊張感のあるマルチチャンネル

 マルチチャンネルの音は素晴らしいです。
 コントラバス独奏曲では、コントラバスの音と残響音が、綺麗にリスニング・ルームに広がります。
 豊かな残響音でありながら、独奏音へのフォーカスが、並々ならぬ緊張感を感じました。

  一般に、無伴奏曲というと、チェロやヴァイオリンが有名ですが、このSACDを聴いて、ソロ楽器としてのコントラバスの音に開眼した次第です。
 チェロよりも重厚で、かつ神経質でない低音が、グオオオオ。そして高音から低音まで、深みがあります。
 このような独奏音を、高音質で対峙させてくれる醍醐味が、このSACDマルチチャンネルにはあります。

二重奏ではミックスされる音像に

 コントラバスの無伴奏曲が、近現代の曲であるのにたいして、コントラバス二重奏曲の2曲は、古典派とロマン派の曲です。
 こちらの曲調は、現代音楽である独奏曲にくらべて、のどかになるわけですが、音も独奏曲の緊張感のある音から、二本の楽器のミックスする音響になり、やわらかく感じました。その対比も聴いていて面白いところでしょう。  

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/モティヴィ / 榊原利修 コントラバスのためのソロ・デュオ曲集

2013.5.2