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オッター(MS)クヴァストホフ(B)
魔王/夜と夢 管弦楽編曲版によるシューベルト歌曲集

アバド指揮/ヨーロッパ室内管弦楽団
録音2002年5月

2枚組

TOWER RECORDS

アンネ・ソフィー・フォン・オッター(MS)
トーマス・クヴァストホフ(B)

「涙の雨」とか好きです。歌声喫茶があったら、歌って見たい感じ。昔の書生がシューベルトを歌う図は似合うものですが、僕もちょっとやりたくなりました。
ジャケットのオッターはあいかわらず綺麗です。

シューベルトの歌曲をオーケストラ伴奏で

 メゾ・ソプラノのアンネ・ソフィー・フォン・オッターとバリトンのトーマス・クヴァストホフが、アバド指揮ヨーロッパ室内管弦楽団を伴奏に歌うシューベルトの歌曲集。
 DISK1がオッター、DISK2がクヴァストホフが歌っております(DISK2のアンコール1曲目「ひめごと」はオッター。これ、いい!)。

 シューベルトの歌曲は、普通はピアノ伴奏だが、沢山の作曲家がオーケストラ用に編曲しております。インスパイアされるところがあるのでしょうね。
 ブラームス、レーガー、ウェーベルン、オッフェンバック、ベルリオーズ。そうそうたる顔触れ。
 有名な「魔王」はベルリオーズ編曲とレーガー編曲のふたつを収録。オッターとクヴァストホフがそれぞれ歌っています。
 ブラームス編曲はシューベルトの原曲をこわさないように、つつましやかに。ブラームスらしい。
 ウェーベルンの編曲は、「どんなんだー」と期待させますが、若いころの編曲みたいで、のちの切り詰めた「点描風スタイル」ではありません。オーソドックスなものであります。

「やはりシューベルトはいい」と、聴くと思うわたし 

 シューベルトの歌曲というと、ちょっと、とっつきにくいイメージがあります。またはジジ臭いとか(笑)。
 でも、耳をかたむけると「いいなあ」と思いますね。聴いている人をうずかせる“歌謡的なツボ”をついてくれます。シューベルトはハマるといいと思いますよ。
 オーケストラ伴奏のほうが、オリジナルのピアノ伴奏より親しみやすいと思います。シューベルトの歌曲が初めて、という人は、このSACDから聴いてもいいかもしれませんね。

 2枚組ですがトータル72分と長くはありません。1枚のディスクが手ごろな時間で助かります。
 もちろんマルチチャンネルも収録されています。ライヴ・レコーディングです。

TOWER RECORDS

2005.11.13