しっとりとしたエラと、サッチモのボーカルにひたるひととき
これは、エラフィッツ・ジェラルトとルイ・アームストロングのデュエットアルバムです。もちろん名盤として有名。1956年の録音。バックはオスカー・ピーターソン・トリオであります。
エラ・フィッツジェラルドはとても好きなので、このSACDを聴いてみました。たいしてルイ・アームストロングはぜんぜん聴いたことがなかったのですが、これを機会に聴いてみようと思います。
この作品はとてもリラックスした雰囲気で、時間がゆっくり流れるようです。
よく聴くアルバム『マック・ザ・ナイフ~エラ・イン・ベルリン』で聴くエラは、馬力バンバン、ジャズ・ヴォーカルの女王の面目躍如ですが、この『エラ・アンド・ルイ』では意外にも(?)、彼女のしとやかな歌い方が印象的でした。
「ヴァーモントの月」「青空の下で」のシットリとした歌唱はとてもムードがあります。ユッタリと歌うエラもいいですね!
ルイ・アームストロングこと“サッチモ”も、いいヴォーカルをきかせます。トレードマークのダミ声も、コマーシャルな感じもなく、素直に「いいなあ」と思う。
バックのオスカー・ピーターソン・トリオも、ゆるいブラシ系ドラムで、いい伴奏をしています。ヒーリング的ないいアルバムですね。
モノラルですが、音の伸びや広がりは、なんの問題もなし。むしろStereoだったら、この音楽性はそこなわれるだろうと思うほど。SACDのアナログライクな音にぴったりだと思います。
なお、この『エラ・アンド・ルイ』は、オノ・セイゲン氏のリマスターによる国内盤SACDハイブリッド盤もでています。
先にでた『マック・ザ・ナイフ~エラ・イン・ベルリン』もオノ・セイゲン氏のリマスターのハイブリッド盤がでています。これももちろん名盤です。
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Amazon(Analogue Productions盤)
Amazon(国内盤、オノセイゲンリマスター)
Amazonマック・ザ・ナイフ~エラ・イン・ベルリン
2008.2.10
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