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ダイアナ・クラール ザ・ルック・オブ・ラヴ

DIANA KRALL
THE LOOK OF LOVE

輸入盤

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ス・ワンダフル他 全10曲
ダイアナ・クラールはエルビス・コステロの奥さんだ。えーなあ、家でもこんなアンニョイな声で話しかけてくれるのだろうか。

ムーディなボーカルにはマルチチャンネルが一番

 ダイアナ・クラールが、しっとりと歌う。
 バラードとボサ・ノバ中心のアルバムである。
 このSACDはマルチチャンネルで聴くことをオススメしたい。でれー、いい感じで空間が広がります。
 今まで、マルチチャンネルの完成度で、ベスト1はピンク・フロイドの『狂気』かなあ、と思っていたのだが、いやいや、この『ザ・ルック・オブ・ラヴ』のマルチも、それに匹敵するくらいの素晴らしさだ。
 『狂気』がスペクタクルなマルチの最右翼なら、これはしっとり、癒し系マルチの最右翼(わたしが聴いた中では)でしょう。

 ダイアナのアンニョイな声、ボサノバ調のギターにフルート、ストリングス、さりげないパーカッション。
 登場するのは、それだけなのに、マルチに配置された空間がプラネタリウムのように広がっていい。
 すごいマルチを作るには、大げさなことしなくてもいいんだなあ、という見本です。とくに忍び寄るストリングスは効果抜群。

 このディスクを実際、人に聴かせたことがあるが、ボサ・ノバのリズムと、ゴージャスに広がる空間に、マルチ初体験の人も、目を見張っていた。
 もし、「マルチってたいしたことないナア、2チャンネルで十分じゃん」と思っている人がいたら、このディスクのマルチを聴いてみてください。きっと満足すると思う。
「部屋の明かりを落として、ゆったり聴くぞ」の1枚である。

2004.8.19

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