ジャンル SACD
ポップス・スーパーオーディオCD(SACD) おすすめソフトレビュー

ローリン・ヒル アンプラグド・2.0

LAURYN HILL
UNPLUGED 2.0

Hybrid Stereo/Multi-ch
輸入盤、COLOMBIA、2枚組。
録音は2001年。

Amazon

一枚ものプラケースに2枚収録。透明カバーがつく。
ブックレットは数ページの写真とクレジットだけで、歌詞はなし。輸入盤CDと同じと思われる。
ローリン・ヒルの語り、歌詞の内容を知りたい方は国内盤CDの対訳を読むしかない。

歌は当時の新曲だが、他にボブ・マーリーのカヴァーとレゲエのトラッド・ナンバーも含まれる。

ギター1本で歌うMTVアンプラグド・ライヴ

 1998年の『ミスエデュケーション』で、ソロとして成功したローリン・ヒルが、次にリリースしたのが本作品。彼女のギター1本で歌われるMTVアンプラグドのライヴです。2枚組。
 R&Bのディーバとして有名な彼女ですから、アコースティック・ギター1本の音楽とはどんなものかいな、と思いましたが、これがなかなか凄いライヴです。
 曲はほとんど新曲で、「最近は自分をパフォーマーと思っていないの、音楽をみんなと分かち合っているだけ」と、自分の感じたことをおもむくままに作った歌。シンプルでストレートな曲ばかりです。
 少人数を前にして彼女は語りだします。長めのMCは終始リラックスした雰囲気です。で、歌い出すと、これが一転してソウルフルなヴォーカルになります。
 といっても普通のソウルとちがって、甘いそれではなく、生身の自分をさらけ出すようなヴォーカルで、とても力強い、1枚目のラストでは泣き出しても歌い続けていきます。
 ラップのところもカッコいい。ギターをバックにグイグイと盛り上げていく。ヒップ・ホップはエレクトリックの伴奏でなくてもカッコいいなあ、と脱帽しました。

マルチチャンネルも収録。ギターの音の深み、厚み

 マルチチャンネルも収録です。でもこのSACDは、サラウンドより音がやはり魅力です。
 ローリン・ヒルのヴォーカルはいい音だと思うし、ヴォーカルの残響がうすくリスニングルームに広がるところは、ライウの雰囲気だ。
 それからギター。彼女のギターは、シロウトから見るとコード・カッティングをベースにした奏法だと思うのですが、コードを弾いた音の“厚み”と“倍音?”がたまらないのです。
 これはSACD2chでもマルチチャンネルでも、たぶん関係ないと思いますが、こういうギターの音は、なかなかお目にかかれないと思いました。
 結局、ローリン・ヒルのヴォーカルとギター、それにつきますね。SACD専用ディスクです。

Amazon

2008.2.15
トップページ