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S
ボブ・ディラン
モダン・タイムズ

B000GRTREC
BOB DYRAN
MODARN TIMES
[Analog LP]

Amazon

Hybrid
輸入盤 SONY BMG
2枚組 重量盤

SIDE 1
Thunder on the Mountain – Spirit on the Water

SIDE 2
Rollin' and Tumblin'
When the Deal Goes Down
Someday Baby

SIDE 3
Workingman's Blues #2
Beyond the Horizon
Nettie Moore

SIDE 4
The Levee's Gonna Break
Ain't Talkin'

ブックレットはなし


プレーヤーはガラード301。

ボブ・ディランの2006年作品を重量盤LPで

 本作はボブ・ディランの2006年の作品。前作『ラブ・アンド・セフト』を最後にSACDでのリリースがなくなったので、アナログ重量盤を購入しました。CDでは1枚ですが、LPでは2枚組です。

 本作はビルボードで『欲望』(1976年)以来、30年ぶりにチャート1位となり、2007年グラミー賞では〈最優秀コンテンポラリー・フォーク/アメリカーナ・アルバム〉と〈最優秀ソロ・ロック・ボーカル〉(「Someday Baby」)を受賞しました。
 ディランの21世紀以降の充実を伺わせるアルバムです。

ディランの現在は、アメリカン・ルーツ

 昔はディランが、かなり苦手だったのに、21世紀に入ってからの作品は、不思議と惹かれてしまいます。これは僕だけではなく、他の人も同様のようです。
 ここでのディランの音楽は「アメリカン・ルーツ」。
 といえば聞こえがいいのですが、いわゆるカントリー調で、日本人には退屈なハズなのに、どうしてこんなに聴きたくなるのでしょうか? 聴いていると心地良いのでしょうか?

「ジワジワ」と「メロウ」

 今年2014年のボブ・ディランの来日公演でもそうでした。
 舞台に上がったバンドは「ヘルスセンターのステージ」のような脱力感があったのですが、ディランがあの声で歌い始めるや、ジワジワと心に染み込むから不思議です。

 この「ジワジワ」というのが、『モダン・タイムズ』を聴いていてもキモであります。
  軽やかに続くツービートに「ジワジワ」ときます(「Rollinn' And Tumblin'」「Someday Baby」など)。
 あとオールド・ファッションな甘いメロディが、「メロウ」で心地よいです(「Spirit of the Water」「When the Deal Goes Down」など)。
  いずれもアメリカン・ルーツに身をまとった“自我を強調しない”音楽ですが、こちらの心に染みる度合いは、幾多のハード・ロックやグランジ・ロックに負けていません。

太く、ジューシーなアナログの音

 アナログ・レコードも高音質盤と考えています。
 アナログは、SACDやBlu-ray Audioのデジタル系高音質とは「ちがう車線」のオーディオと思うのです。
 はたして本作もアナログらしく、音は太くてジューシー。
 アナログ・レコードの弱点である「内周の音のひずみ」は、確かにあるわけですが、本作のように片面2曲や3曲だと、ほとんど免れております(でも外周のクリアさには、やっぱりウットリしますけどね)。

 アルバムをどこから聴いて、どこでやめても「罪の意識がない」のもアナログの素晴らしさでしょう(笑)。
 ディランの「ジワジワ」「メロウ」を、太いアナログ音でサンドイッチして聴くことができます。


ジャケット写真は、このアルバム用に撮ったのかと思いきや、1947年のテッド・クローナーという写真家の作品なのだそうだ。そう知ると30センチジャケットで見る有り難みを感じた。

Amazon

ボブ・ディランのアナログ・レコード
B001VNB57M
ボブ・ディラン/Together Through Life (Bonus CD) (Ogv) [12 inch Analog]
シングルジャケットにLP2枚とCD付き
B008M9PHWM
ボブ・ディラン/Tempest [12 inch Analog]
2014.4.22