Hobo / Sara K.
Hobo
Sara K.
発売日:2025年7月25日
Chesky Records
Chesky Recordsのサラ・K『Hobo』がSACDハイブリッドで復刻
香港のEvolutionレーベルが、高音質で有名なChesky Records(チェスキー・レコード)の名作をSACDハイブリッドとアナログで復刻をしています。
その第1弾から、サラ・K(Sara K.)の『Hobo』をSACDハイブリッドで聴いてみました。
音源はリマスター版ではなくオリジナル・マスターを使用。国内盤にはオーディオ評論家・小原由夫氏による最新ライナーノーツも封入されています。
サラ・Kはテキサス州ダラス出身の女性シンガー。ジャズ、ブルースを基調とした、温かみのある歌声とアコースティックなサウンドで知られるシンガーソングライターです。
Chesky Recordsと1990年に契約し、いくつかのスタジオアルバムとライブアルバムを残し、レベッカ・ピジョンと同じくオーディオファイルの人気を得たアーティストだったそうです。
『Hobo』の魅力
今回聴いた『Hobo(ホーボー)』は1996年録音。1997年にリリースされた作品。サラ・Kの代表作の一つであり、オーディオ愛好家の間でも愛聴盤のようです。
ちなみにサラ・KはChesky Recordsを離れてからは、ドイツの高音質レーベルStockfisch Recordsに移籍して作品を発表しています。
Stockfisch Recordsは、アコースティック系フォーク、シンガーソングライターを中心にリリースするレーベルのようです。サラ・Kがドイツでもオーディオファイルに支持されていることが伺えます。
では、SACDを聴いてみましょう。
Chesky流「音作り」とギター
1曲目の「ミー・ミッシン・ユー」。
サラ・Kの聴きどころの一つが、アコースティックギターと聞いていましたが、そのギターが出てくる前、イントロのパーカッションから、すでに残響の良さを感じてしまいました。ハイファイ(Hi-Fi)を予感させる音場です。
録音場所はCheskyがよく使用したと言われるニューヨークのSt. Peter’s Episcopal Church。Chesky Recordsのエンジニア、ボブ・カッツがこだわった自然な残響を活かした録音に早くも触れたのでしょう。
そのあとすぐにアコースティック・ギターによる演奏が始まるのですが、オーディオ・ファイルが好むだけあって、音質・定位ともに生々しいギターです。絶妙なフィンガーピッキングが織りなす、印象深いリフが迫ってきます。
オーディオリファレンスとして、アコースティック・ギターが聴きどころのアルバムはたくさんありますが、本作ほど強烈にギターが訴えかけてくる作品は、筆者は初体験でした。
演奏クレジットとアルバム構成
本作の演奏クレジットは次のとおりです。ギターにはChesky Recordsからも自身のアルバムを出しているブルース・ダンラップが参加しています。ギターは他にヒューイ・コックスも参加。そしてベース、パーカッション、ハーモニカ。
演奏は控えめなアレンジで、それだけにサラ・Kの力強く温かいヴォーカルが一層際立ちます。
収録曲はオリジナルに加えて、コモドアーズの「ブリック・ハウス」、フリートウッド・マックの「オー・ウェル」、ロジャース&ハマースタインの「ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン」などのカバーを歌っています。
でもアルバムを通して聴くと、どれもオリジナルであるかのようにサラ・Kの世界になっています。
こんな録音をしたチェスキー兄弟とエンジニアのボブ・カッツに驚かされますが、その音がSACDで再び聴くことができて幸いです。
2025年8月20日
トラックリスト
- ミー・ミッシン・ユー(Me Missin’ You)
- イフ・アイ・ドント・シー・ユー・レイター(If I Don’t See You Later)
- ブリック・ハウス(Brick House)
- アイ・リアリー・ドゥ(I Really Do)
- リトゥン・イン・ストーン(Written In Stone)
- ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン(You’ll Never Walk Alone)
- オー・ウェル(Oh Well)
- ホーボー(Hobo)
- オータ・ビー・ハッピー・バイ・ナウ(Oughta Be Happy By Now)
- アイ・クドゥント・チェンジ・ユア・マインド(I Couldn’t Change Your Mind)
- シズリン(Sizzlin’)
- ムーヴィング・ビッグ・ピクチャー(Moving Big Picture)
Hobo
Sara K.
発売日:2025年7月25日
Chesky Records
