STRUTTIN' OUR STUFF
AMERICA
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SACD/CDハイブリッド盤。マルチチャンネル収録です。曲はいいが、ジャケット・デザインはイマイチ。アルバム『名前のない馬』のジャケットが忘れられない。また、「名前のない馬」でした。失礼しました。
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名曲「名前のない馬」は1発で70年代を呼び覚ます
「名前のない馬」の大ヒットで知られるアメリカのSACD『アメリカ・イン・コンサート』(原題はStruttin' our stuff)です。
1999年。ドイツ、バーデンバーデンでのスタジオライヴ。
アメリカは、70年代、イギリス在住のアメリカ人3人によって結成されたグループ。CSN&Yのようなアコースティック、コーラスで話題となりました。
わたしにとって、アメリカは“一発屋”の印象。しかし、悪い意味ではなく、いい意味の“一発屋”ですから誤解なきよう。
つまりアメリカは「名前のない馬」1曲だけで、70年代初期のポップスのエッセンスを、見事に呼び起こしてくれるのです。僕には「これだけでOK」という意味での“一発”なんですね。
他のアーティストならアルバム何枚で存在感があるところを、アメリカは「名前のない馬」(シングル)だけで、存在感大アリであります。これは、B・J・トーマスが「雨にぬれても」1曲だけでOKというのと同じです、ハイ。
もちろん、このSACDでも、トリに「名前のない馬」が演奏されています。やっぱ世界的にこの曲は人気あるのでしょう。イーグルスが「ホテル・カリフォルニア」をやらないと怒られるように、アメリカは「名前のない馬」をやらなきゃ、アメリカじゃありません。
熱狂してるけどリラックスして聴けるんだわ、このライヴ
思い入れはここまでにして。
もちろんアメリカのヒット曲は「名前のない馬」だけではありません。ほかにも「金色の髪の少女」「ヴェンチュラ・ハイウェイ」などあり、このライヴでも全部演奏しています。
あらためて聴いてみると「名前のない馬」以外にも良い曲は多いです。ほんとうは一発屋じゃないんですよね。わかっています。
懐かしくて、心地よいサウンド。メンバーはいつのまにか3人から2人になっていますが、サポートがいるのでその点は大丈夫です。アコースティックなギター・サウンドにリズム隊がノリをかぶせます。
マルチチャンネルでは、こじんまりした空間に包まれます。観客は熱狂しているんだけど、なんかリラックスしちゃう。スタジオ・ライヴ独特のアットホームな空間がそうさせるのでしょうか、それともマルチチャンネルがそうさせるのでしょうか。
よくわかりませんが、風呂上がりによく聴くSACDです。
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2004.9.26
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