ジャンル SACD
ポップス・スーパーオーディオCD(SACD) おすすめソフトレビュー

オアシス モーニング・グローリー

OASIS
(WHAT'S THE STORY)MORNIG GLORY?

輸入盤、EPIC、
SACD専用ディスク

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それにしても、やはりいい曲だらけです。ボーナストラックもなく、オリジナルどおりというのもうれしい。

オアシスにSACDがいるの?これがアリなのだ

 イギリスのロック・バンド、オアシスの『モーニング・グローリー』のSACD。オリジナルは95年発売。オアシスのセカンドにして代表作、名盤の誉れ高い人気作ですので、ここでは音楽的なことはヌキにして、オーディオ的に迫ろうと思います。

 オアシスはファーストから「ハイファイをぶっ飛ばせ!」サウンドですので、オヤジどもの成り金なオーディオ・セットで再生するなど邪道でありましょう。ましてや究極のSACDで聴くなんて、「バーカ」と若い者には叱られそうです。
 発売時のCDは、音の輪郭がクッキリして、いっけんメリハリと迫力があるけれど、音量を上げて聴いていると5分もしないうちに耳が痛くなるんですよね。
 でもSACDステレオでは、やはり音がやわらかくなりますね。アナログな音。エッジがまろやかで、どれだけ音量を出しても耳疲れがしない。
 もちろんバンドのテンションが下がることもない。オアシスの音で、まさかSACDの音の良さを認識するとは、こちらも少々ビックリです。あとアコースティック・ギターやシンセでも、SACDでは厚みというか暖かみが感じられます。

マルチチャンネルでは、オリジナルをシネマサイズで

 で、SACDサラウンドこそ「オアシスにいるのかい?」と叱られそうですが、音が厚いだけにサラウンドでの鳴り方もいいです。
 さすがに製作者もわかっていて、リアに音を配置するサラウンドにはしてこない。
 基本的にはステレオ・ミックスの臨場感を、真横まで180度に拡張した感じだ。テレビがシネマになったようなものか。
 それでも「Dont't Look Back In Anger」など、雄大で、アナログ感のあるの楽曲には、部屋全体に広がりを与えている。
 しかし「Moonig Glory」のヘリコプター音は、「でたでた」。リア・スピーカーから浮上してきて、ここでエンターテイメント的なサラウンド感を初めて味わう。
 で、最初、聴き手はオリジナル・ステレオと違和感なく聴いているが、気がつくと、実は最初からサラウンドの広大な世界に入っていたというわけ。それぐらい楽曲から注意をそらさないサラウンドだ。「これは聴けるSACDが手に入った」と喜びました。
 なおこれはSACD初期のリリースですので、SACD専用ディスクです。

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2007.5.31

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