キップ・ハンラハン BEAUTIFUL SCARS |
ハードカヴァーの、二つ折り紙ジャケット仕様。本のようにジャケットと一体となったブックレットには、キップ・ハンラハンのライナー。全曲の歌詞。メンバーの白黒写真を多数あしらったページ。 掲載歌詞は英語だが、収録曲ではイスパニア語?で歌っている曲もあり。 ブックレットの後半にキップ・ハンラハンのライナー日本語訳、歌詞対訳、菊池成孔氏のライナー「美しい疵(きず)」
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ニューヨーク・アンダーグラウンド、キップ・ハンラハンのソロ・アルバム 本作『ビューティフル・スカーズ(美しい傷跡)』は2007年制作。 紙ジャケ。ブックレットの紙は上質 本作は、便宜上「ジャズ」にジャンル分けしましたが、ラテン・ポップ、ワールド・ミュージックと呼ぶほうがふさわしくも思え、うまく説明できる言葉がみつかりません。 この音楽を聴くと、クラシックはもとより、ローリング・ストーンズでさえ格式張った音楽に思えてるほどで、自分の中に新たな“音楽大地”を発見した思いがします。 ラテン、ルンバ、ヴォイスの詩的世界 すべてにソロ・ヴォーカルが入りますが、ロックやジャズで聴くようなプロフェッショナルな歌唱とは一線を画すものです。 キューバのヴェニス、ローマ、ブロンクス行きのバスを歌ったシュールな「Busses From Heave」をはじめ、いかにも知的好奇心を刺激する歌詞が満載です。またバンドもカッコイイ、サウンドに溢れていて、音楽的な興奮もそそります。 どこか人間の根源的なところで興奮させてくれるラテン・ミュージック(ラストはブルースですが)とここではまとめておきますが、『ビューティフル・スカーズ』の音楽をどう感じるかは、聴く人次第だと思います。 情欲優先の高音質 キップ・ハンラハンが主宰する高音質のアメリカン・クラーヴェが、オリジナルからSACDでリリースしただけあって、サウンドは裏切りません。 ここではSACDの「空気感」さえ上品すぎるのでしょうか、ひたすら「情欲優先の高音質」に思いました。 キップ・ハンラハンとピアソラのSACD
2012.6.19
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