コーラス・グループ、サーカスのデビュー30周年記念盤
サーカスといえば50代、40代には「Mr.サマー・タイム」が懐かしの曲でした。
本作はそんなサーカスのデビュー30周年記念盤。2007年にSACDでリリースされました。メンバーは、デビュー時からの叶姉弟の3人に、新たに原順子を加えた4人です。
いろいろな作家によって書かれた、ミドル世代の歌たち
本作の作家には森山良子、小椋佳、財津和夫、さだまさし、村井邦彦、かまやつひろし、ほか多数の作家が曲を提供しています。
冒頭、「家族写真」「素敵な関わり」「ペニー・レーンからもう一度」は、人生も中盤にさしかかった大人の歌が歌われます。どれも、リラックスして、恋も人生もマイペースな大人の心境。
財津和夫作の「夢中にさせないで」は、いちばん好きな曲です。哀愁のあるメロディがロマンチック。
さだまさし作の「桜 桜 咲くラブソディ」は軽快。この人にしては、ベタつかない曲で、サーカスの都会的な雰囲気に調和していると思いました。「世界はハーモニー」は気持ちの高ぶる、ポップな曲。
大人のJPOPを、タップリとやわらかく鳴る音で聴く
JPOPらしいアレンジは落ち着いていて、SACDで聴くと、たっぷりとしてやわらかく鳴ります。
同じポップスでも洋楽にはない暖かみを感じるのは、同じ日本人だからでしょうか。SACDで、こういう大人のJPOPを聴くのもオツなものです。
前半は軽快なサウンドのなかに、ソロ&ハーモニーにで聴かせる感じですが、さりげないコーラスでも「きれいだなあ」と思います。
バッキングを薄くし、コーラスを聴かせる曲は中盤から後半に多くあります。4人のコーラスは心地良いですが、ソロのヴォーカルでも暖かみがあっていいです。
ジャジィなハーモニーがムード満点な曲「金の夜と銀の夜」、そして、かまやつひろし作「MIssing Link」が歌われ、完全アカペラで終曲がジョン・レノンの「Love」。
このSACDは、ハーモニーとソロ、大人の歌詞、親しみやすいメロディでじっくりと聴ける作品でした。
Amazon
JPOPのSACD人気盤
2011.9.10
|