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矢野顕子
ホントのきもち


国内盤

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ほんわかムードだが、とんがった作品

 矢野顕子は『ピヤノアキコ。』ほか数枚がSACDでリリースされており(2005.3.14現在)、結構よくきいている『ピヤノアキコ。』のレビューを書こうと思っていたのだが、ニューアルバム『ホントのきもち』もSACDでリリースされたので、こちらを書くことにした。のろのろしていたわたしを許してほしいきもち。

 『ホントのきもち』はレコード会社がかわって、ヤマハ・ミュージックコミュニケーションズからの発売である。通常CDとSACD/CDハイブリッド盤の2種類あるのでお間違えなく。もち、SACD/CDハイブリッド盤を買うのをおすすめします。のちのち良い音で聴けますよ。
 いきなりジャケットに目をうばわれる。
 きゃわいい。

 ジャケットのほんわかムードとはうらはらに、音楽はとんがっております。
 前半がくるりの岸田繁とのコラボレーション、後半がN.Y.セッション。全編、シンプルながら「これでいいのです」という自信の演奏。『ジョンの魂』のようにそぎ落とされたバンド演奏は、我が道を行く、であります。
 最近、世間は日本人歌手を“アーティスト”などと呼び、ちと腹立たしい。「歌手でいいだろう」と思うわたしですが、この作品は確かにアート気質ばりばりで、矢野顕子の場合はアーティストでいいんでないかと思ってしまいます。ピアノソロでのピアノ伴奏もきき応え十分であります。
 後半、N.Y.セッションでのプログラミングの音がやけに広がります。SACDでプログラミングの音が広がる、つーのも、なかなかいいきもちです。

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矢野顕子のSACD
矢野顕子/ピヤノアキコ。
歌、ピアノ、SACDがからみあった「弾き語りアルバム」
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2005.3.14