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キンクス
ONE FOR THE ROAD

THE KINKS
ONE FOR THE ROAD

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デジパック仕様である。キンクスはリマスターされたCDが発売されているが、ブックレットデザインはそれに準じている。

キンクスのこのシリーズはパッケージに〈SACD SURROUND SOUND〉と表記されているものがあるが、どれもマルチチャンネルは収録されていない。印刷ミスであろう。SACD層はSTEREOのみである。

キンクス、いいぞ。1980年のライヴ

 キンクスが70~80年代に、RCAとアリスタに残したタイトルがSACDになっている。いずれもSACD/CDハイブリッド盤である。
さて、その中の1枚『ON FOR THE ROAD』。
 1980年にリリースされたライヴ盤である。ボーナストラックを入れて全21曲収録されている。
 70年代はロック・オペラ風に変貌したキンクスだが、アリスタに移籍したころから、ギターもハードになり、ヘビーな演奏を聴かせる。
 とはいっても、やはりキンクスである。単純にハードなロックではない。
 あいかわらずイギリスの下町の哀愁、芝居気のあるユーモアが、演奏の根底にスパイスとしてあるのが感じられる。
 それは言葉で言えない愛着でありまして、キンクス・ファン(そしてレイ・デイヴィスのファン)を永遠にくすぐるわけですね。
 ライヴ盤としての完成度はすごく高いと思う。
 曲、演奏、観客の熱気、これらがドンピシャのアルバムだ。実際、これはアメリカでもよく売れたらしい(のちにキンクスはアメリカに進出する)。
 このキンクスにルーツがあるバンドは多い。今の若い人が聴いてもこれは刺激的な音楽だと思います。

SACDで音はいいぞ

 ハッキリ言って、キンクスの音楽が聴きたいからこのSACDを買ったのである。リマスターされたとはいえ、これはライヴだし、音質は二の次だった。
 しかし実際聴いてみると、音はのびやかに伸びるし、気持ち良く浮かび上がる楽器の空気間は(最新録音ほどではないものの)いつもSACDで感じられるそれ。SACD化の恩恵が感じられ、望外の喜びだった。よかったあ。

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2006.2.7