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録音;2006年7月
国内盤、Sony Music Japan International Inc.
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小山実稚恵はSACDが多いですが、『ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番』がとりわけ演奏、録音ともスゴイっす!あと『ショパン:24のプレリュード』もよかったなあ。
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シューベルトの若き躍動と、晩年の静謐な世界
これは、小山実稚恵の初のシューベルト・アルバムだそうです。収録曲は、シューベルトが若い頃書いた「さすらい人幻想曲」と、晩年の「即興曲集作品90」。
最近、シューベルトのピアノ・ソナタが気になるんですよね。ベートーヴェンなどと比べると、得体のしれないフォルムですが、その中に、どえらい深遠な世界が含まれている予感がします。特に晩年のソナタとかね。
さて「さすらい人幻想曲」。
この曲は、そんなシューベルトには珍しく、躍動的で挑戦的です。聞き手に「どうだーっ」と言わんばかりの曲調。
一般に「幻想曲」というと、もやーとしていて、とめどもない曲のイメージですが、シューベルトのこの幻想曲は「全楽章、続けて演奏じゃー。ガンガンいけー」と、あの真面目な風ぼう(?)からは信じられないくらいです。
小山実稚恵は、これを、すごくタイトに力強く演奏していております。テーマになるリズムも鋼鉄のような感じ。曲の骨格がガンガン伝わる。すごくこの曲と直結している演奏に思いました。
もう一つの「即興曲集 作品90」は晩年の作品で、「さすらい人幻想曲」とはまったく正反対、シューベルト特有の自分のために書いたような、清楚で美しく内省的な音楽であります。
これは、アルペジオなどすごく美しく演奏されていて、聴き惚れてしまいます。
シューベルトの二つの相反する曲(でも、どちらもシューベルト)を、それぞれの作風がストレートに味わえるSACDだと思いました。
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小山実雅恵のSACDレビューとCDレビュー
小山実雅恵のSACD
2006.12.7
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