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Brainwashed

ジョージ・ハリスンの『Brainwashed』をアナログで買いました。中古ではなく新品である。これ、都内では2500円から2700円代で売っている。

ジョージの遺作を息子ダニー・ハリスンとジェフ・リンがキチンと完成させている

『Brainwashed』はジョージが残した録音を、息子のダニー・ハリスンとジェフ・リンが共同プロデュースで完成させたレコードだ。
 遺作を残った遺族が完成させた、というと、どうしても未完成さが残っているものと思われるけれど、この『Brainwashed』では杞憂であった。  ジョージ本人から生前指示をうけていたからか、どの曲もキチンと完成された姿になっているのがうれしい。ビートルズ解散後のジョージ特有の東洋風味は押さえられ、全体にギターが前面にでた、明るい曲が多いのが特徴だ。
 たぶんこういうことを思うのは僕だけだと思うのだが、僕はこれをジョージのボーカル・アルバムのように聴いて楽しんでいる。
 語弊があるかもしれないが、演奏のほうは70年代のジョージほどのロックぽさはない。むしろその後のAORぽいテイストの仕上がりで、すごく聴きやすい演奏のように思う。
 そこでなにがジンとくるかと言えば、ジョージの声とスライドギターだ。とくにジョージの歌声はなかなか味があってよろしい。このレコードの聴きどころはボーカルじゃないかな。

 アナログには大きなブックレット

僕はこのレコードをアナログで買ったが、CDでもよかったナア、と思っている。「CDで十分」という意味ではなく。いい曲が多く、聴き込むほど味わいが出るアルバムだから、CDで、いつでも、どこでも聴いていたいのだ。オーディオとしてではなく音楽として楽しむならCDのほうが、ベターだからね。(追記:後日CDもやはり買った)
 アナログにはブックレットがつく。そのなかのマネキンの写真をずっと見ていると、およそジョージの嗜好から遠く離れたように思えるジャケット写真も、案外ふさわしいかなあ、と感じられてくるから不思議だ。 最後まで、淡々と曲作りをしていたジョージだが、現代社会への警告はタイトル曲にもあらわれている。